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2012.04.26

社会・地域

2012年フィリピン歯科診療ボランティア

2012年4月26日~5月8日の期間、AGUDAA-V-PHILIPPINES(愛知学院大学歯学部同窓会、ユニバーシティオブイースト大学歯学部との共同医療活動)フィリピンボランティア活動に参加いたしました。

近年フィリピンでは鉄道が開通し、公共機関が整備されたため、車やバイクで渋滞する交通事情は徐々に緩和されてきています。
以前はドアのない車も多かったのですがそれも少なくなり、街中のゴミも減ってきれいになり、11年前に初めて訪れた時とは隔世の感があります。
ただ、貧富の格差が拡大しているという側面もあり、貧しさから抜け切れない地区が各地に存在することが今回の調査でも明らかになりました。

フィリピンのGNPは海外の出稼ぎ労働者と農業で支えられており、工業製品はほとんど貢献していません。この状況から脱するべく意欲的に仕事を探しているように見えますが、失業率が高く不足分は若い女性の労働力に頼っているようです。

社会貢献活動 国際編 フィリピン

フィリピンの歯科治療の現状については、口腔内状況を治療される人も増えてきており、永久歯の健全歯も多くみられ、逆に壊滅的な口腔内は見られず、デンタルIQが上昇していることをうかがわせるものでした。
ただ、日本のような社会保険制度がない為、歯科治療費一回分が成人男性三日分の賃金に相当するという高負担になっており、最貧地区を中心とした予防歯科の啓蒙や、医療ボランティア活動が依然必要とされているようです。

今回のボランティア活動では、協力していただいたフィリピン側のUEの歯学部の制度が変わり、4~5月の夏休み期間での学生の課外活動が制限されることになった為、歯学部OBの先生方に応援いただきました。新メンバーの参加も多く、経験者からの直接指導も良い経験になったようにみえました。
教える側も教えられる側も、後輩や新メンバーに引き継ぐことはとても意味があると実感しました。
また、今回も多くの患者さんを対象に無料診療を提供することができ、問診においても、タガログ語と英語で時間が経つにつれ、確実に伝わっていたのではないかと思います。

社会貢献活動 国際編 フィリピン

街にはストリートチルドレンとホームレスがあふれる国、しかし雄大で美しい大自然の中でたくましく生きる人たち、個人的には、今後も友好の国際親善、医療技術提供、協同無料診療を継続して、国際社会貢献を果たしていきたいと感じました。

この11年間で撮影した総枚数は1500枚を超えました。
猛暑の中で大きな故障もなく、耐えてくれたポータブル型の歯科用X線撮影装置KX-60の堅牢さと、精度の高い撮影ができたことに感謝したいと思います。
私自身も11年間の参加で多くのことを学ばせて頂き、この貴重な経験を後輩社員に引き継いでいく事の大切さについても実感しました。

今回もまた国を超えての共同プロジェクトとして充実した活動となりました。このような活動で多くの人々に参加して頂き、フィリピンの口腔内衛生の改善に寄与することで、いずれはアジアの歯科医療レベルが欧米並みになっていく事を祈ります。

学術担当 八木昭大

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