Cases導入事例
アーム型X線CT診断装置 「AUGE SOLIO」導入事例
脇本矯正歯科医院様
脇本 康夫先生
院長紹介
脇本 康夫(わきもと やすお)先生
昭和57年 | 鶴見大学歯学部 卒業 鶴見大学歯学部歯科矯正学講座入局 |
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昭和58年 | 鶴見大学大学院歯学研究科入学 |
昭和62年 | 鶴見大学大学院歯学研究科修了 鶴見大学歯学部歯科矯正学講座助手 |
平成15年 | 脇本矯正歯科医院 開業(横浜市) |
資格
歯科医師/歯学博士/日本矯正歯科学会認定医/日本矯正歯科学会指導医/歯科医師臨床研修指導医
所属学会等
日本矯正歯科学会/World Federation of Orthodontists/東京矯正歯科学会会員/日本顎関節学会会員/日本口蓋裂学会会員/日本顎変形症学会会員/日本顎口腔機能学会会員/日本学校歯科医会会員
所属機関
鶴見大学歯学部非常勤講師/日本臨床矯正歯科医会/日本歯科医師会/神奈川県歯科医師会/横浜市歯科医師会/港北歯科医師会
導入製品
アーム型X線CT診断装置 AUGE SOLIO
「診断に役立つ」鮮明で高精細な画像品質と、5.7inchタッチパネルによる優れた操作性。AUGE SOLIOは、歯科治療で求められる多彩な画像診断ニーズに、独自の技術と豊富なノウハウで応えた先進のオール・イン・ワン・システムです。
AUGE SOLIO導入までの経緯
平成26年9月 | CT導入を具体的に検討開始 |
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平成26年10月 | 第73回日本矯正歯科学会大会 併設展示にご来場 |
平成27年1月 | 導入 |
アーム型X線CT診断装置 「AUGE SOLIO」をご導入、ご使用いただいている脇本矯正歯科医院の脇本先生に、導入に至る経緯と導入後の感想についてお話を伺いました。
- 以前も弊社の装置(Hyper-XCM)をお使いいただいておりましたが、CTを導入されようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
- CT導入の理由の一つは埋伏歯の詳細な観察です。小児矯正の場合でも、前歯部で埋伏歯が生じている場合(※1)であるとか、成人矯正でも第二大臼歯、第三大臼歯の埋伏歯(※2)の問題があります。
これまでだと、セファロ・パノラマ・デンタル・オクルーザルで撮影方向や方法を変えて把握しなければなりませんでした。下顎管との関係や、前歯埋伏歯の隣在歯の歯根吸収にどのくらい影響がでそうか、歯根膜の狭小化、骨性癒着の可能性、内部吸収の有無などの観察は、3Dでの把握が必要だと感じていました。CTだと埋伏歯のより正確な把握ができるというのが大きなポイントでした。
(※1) 骨性癒着の疑いによる上顎左側中切歯の埋伏:歯根は上顎洞壁に接触、近心面は切歯管に接触、舌側歯冠部は側切歯歯根に近接、歯根膜は不明瞭な部位あり。
(※2) 下顎両側第二大臼歯の近心傾斜埋伏例:右側においては舌側皮質骨に接触した歯根が湾曲している。
さらに、近年応用が進んだ歯科矯正用アンカースクリュ―を利用するにあたって、植立部位の3Dの観察は安全に植立するために重要です(※3)。骨の厚み、歯根間の距離、植立の深さなどを計測した定量的データは、植立位置、方向、スクリューの径と長さの選択にも役立ちます。
また、私は診断に際し、セファロの側面・正面撮影を必ず行い、出来る限り立体的な認識ができるようにしています。その点においてはCTであれば360度全て把握できますので、それがCT最大の利点だと思います。また顔面の非対称等がある場合に、顎関節を含めての左右差の比較ができます。CT導入の動機としては、埋伏歯や顎関節を含めて解剖学的構造の3D観察ができることです。
これまではCT撮影が必要なケースでは、大学病院に撮影を依頼しDICOMデータをいただいて、当医院で診断を行っていました。患者さんには遠いところに行ってもらわなければならなかったので、当医院内で撮影出来ることによる患者さんの負担軽減というのも動機の一つです。
デンタルインプラントの分野では3D解析がどんどん進んでいますが、歯科矯正治療、外科矯正治療の分野でもCTによる3D解析が進んでいます。歯科医院においてもCT装置の導入が増えており、CT撮影が一部保険適応になったことで、時代はCTの流れだというのを実感したことなどがきっかけです。
(※3) 上顎臼歯部あるいは正中口蓋縫合部に歯科矯正用アンカー
スクリューを検討。切歯管の位置に注意して計測する。
- 弊社装置を選定されたポイントは何だったのでしょうか?
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朝日レントゲンさんの画像は素晴らしいですし、これまで使用していた装置(Hyper-X CM)もとても気に入っていたので、CT導入の際も他社比較はあまりせずに決定しました。今まで朝日レントゲンさんの装置を使用していたので、今後も同じように使用できるという安心感に加えて、私は朝日レントゲンというブランドは矯正の画像診断分野でNo.1だと思っています。また、セファロ画像の画質を重視しました。
SOLIOのモデルに関しては、セファロ撮影と同じ顔面全体の範囲をCTで撮影すると被曝も多くなりますし、大きなFOVでの撮影は、外科矯正の手術を担当される先生の方で撮影をされるでしょうから、私の方ではある程度のFOVが撮影できるCTがあればよいと考えて、AUGE SOLIO Z CMに決定しました。同装置をすでに導入している複数の知人にも、使用感や使用状況などを聞きましたが、良い意見が多く、その意見も判断基準となりました。
- 選定の際、装置のスペックや機能以外についても比較検討されましたか?
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トラブルなどですぐに対応してもらえるかどうかは、やはり重要なポイントだと思います。装置に何かあってもその都度解決してもらうことが必要です。これまでの経験でその点に不満はなく満足できていました。
またメンテナンスの保守プランに関してですが、他社CT装置を導入されている方に話を聞くと、保守メンテナンスにものすごく費用が掛かるということを聞きました。導入の検討時には、導入コストばかりを気にしてしまいますが、長期的なコストという意味では朝日レントゲンさんの装置はリーズナブルかなと感じています。
- 導入時に気になった点などはありましたか?
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あまりPC操作が得意ではないのでソフトの操作は今でも少し苦労はしていますが、もともと大学病院に撮影依頼したときに付属するビューワ―ソフトで閲覧をしていたので、ほとんど同じ感覚で使用できています。
パノラマやセファロと比べるとCTの撮影時間は長いので、患者さんが楽な姿勢で撮影する必要がありますが、その作業も思ったより戸惑いなくスムースにできており、導入時に気になった点はあまりありませんでした。
- 導入後、画像診断において、従来の2次元レントゲンとはどのように変わりましたか?
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CT導入の理由でも述べましたが、CTだと2次元レントゲンに比べて、埋伏歯や左右顎関節(※4)の把握を正確に行うことができます。
(※4) 左側顎関節頭に比較して右側顎関節頭は、吸収変形が疑われる。TMJ spaceの狭小化が生じている。この画像は、Iモード撮影だが、顎関節をより詳細に精査するには、Dモード撮影にする。
顎関節が立体的に把握できるということは、これまで2次元のレントゲン画像を見て、空間を自分の頭の中で構築するように想像していたことが、CT画像だと画面を見て瞬時にリアルにわかるということです。顎関節の形態異常や左右差があるときやTMJ space の狭小化について、CTで詳しく確認ができるというのはとても大きなメリットがあると思います。
顎関節の撮影時には下顎の第三大臼歯も取り込める形で撮影範囲を設定し、顎関節を見ると同時に、下顎管と第三大臼歯の位置関係の把握も行えます(※5)。データ量が多いということは、その分しっかり把握しようとすると時間もかかります。CTを導入したことで、画像診断に係る作業量が増えるのは確かですが、裏を返せば、それほどしっかり見ないといけない症例があるということです。
(※5) パノラマで判別できなかった下顎頭の凹窩の観察:同時に、埋伏下顎第三大臼歯による第二大臼歯の歯根吸収リスクと抜歯時の下顎管への影響を推察する。
- 導入して良かった点はなんでしょうか。
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患者さんにはCT画像だと分かりやすいということで、感心されたり、びっくりされたりします。長期的な矯正治療においては、そういった理解が患者さんの矯正治療への意欲にプラスに働いています。外部へ依頼していた撮影がなくなり、当医院内だけで診断が成り立つということも、患者さんの負担の軽減となり良かったです。
- 先生の今後の展望を教えてください。
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私のクリニックのコンセプトは、一人一人の患者さんの状況(病状の違い・性格的なこと・年齢・学年などの社会的な状況)を総合的に見て、その患者さんが将来にわたって一番メリットがあると思われることを、私ができる範囲で矯正治療の分野で手助けになるようなことをしようというコンセプトです。
そうするために、一人一人にかける時間を長く取っています。特に検査・診断などの治療スタートの段階と治療ステップの節目に長く時間を取って説明をします。本人が治療に積極的なケースというのは稀なので、モチベーションを持たせ、うまく継続させることに重きを置かなければなりません。そういう意味ではCTの3D画像やアニメーション、過去の治療例をお見せしながら、本人に分かりやすく伝えるという作業は効果的です。なおかつ説明に使っているのが本人のデータだということを理解してもらうということがモチベーションに繋がります。そこでは画像診断のデータというのは圧倒的な効果を持っています。
CTを導入することで、当医院のコンセプトをより実現していけるようになりましたので、今後は、コンピュータ・ITをいかに駆使していくか、ということを考えています。今の時代のデジタル社会についていくのは苦労していますが、できるだけコンピュータ・IT利用をしようと勉強しています。より患者さんに理解してもらい、治療へのモチベーションを高めてもらうために、すこしずつですがコンピュータ・ITを活用していきたいです。
本日は、貴重なお話をどうもありがとうございました。
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選定理由は、朝日レントゲンさんが共同開発された「骨粗鬆症判読支援 画像処理プログラム」のNEOOSTEOに対応しているというのが条件でした。
加えて、装置サイズ、画質、CT撮影モードなどについて各社検討し、総合的に納得した上でAUGE SOLIO購入を決定しました。
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畑田健志先生
他社の検討も行いましたが、他社と比較してもやはり朝日レントゲンさんは画質が良く、それが大きなポイントでした。
また、AUGE SOLIOは撮影時の上下動のストローク幅が広いので、立ったままの撮影が困難な患者さんの場合には、座って撮影ができるというのは良かったです。