Newsお知らせ
2022.01.31
低線量撮影への取組み
X線検査では、少しでも患者さんの被ばく量を少なくする必要があります。
その為、当然の事ではありますが、CT検査においては必要最小限のX線撮影領域(F.O.V.)で撮影を行うことが重要となります。
歯科用CT装置は基本的にローテーションアームの回転中心の真下に撮影領域があります。
ローテーションアームが、前後左右方向に移動できなければ、回転中心が臼歯や顎関節の位置に移動できず、全顎が入るような大きな領域での撮影になってしまいます。
この問題を解決する為、朝日レントゲン工業のCT装置はアームの回転中心が患者さんの前後方向(Y軸)に100mm、左右方向(X軸)に120mm移動できるように工夫されています。
このように患者さんの左右方向に十分な移動ストロークを備えることで、臼歯部や顎関節など患者さんの正中から離れた関心領域であっても、その真上にアームの回転中心を配置できるようになっています。
また、患者固定部の上下方向(Z軸)調整機能も100mmの移動ができ、1mm単位での微調整が可能です。数10mm単位の段階的調整でなく、あと数ミリの微調整ができることで、どの部位においても関心領域を画像の中心に配置し、最小領域(Dモード)での撮影ができる仕様となっています。
全ての部位で最小領域でのCT撮影を可能とすることにより、 大きな撮影領域での撮影に対し、約68%の線量軽減が可能になりました。(※当社SOLIO XZⅡ_Iモード/Dモード比較値)
また、回転角度を360度撮影(通常)から180度撮影(短時間)とすると、撮影時間が半分になり、画像へのノイズ増加のトレードオフとはなるものの、さらに50%の線量低減も可能です。
X線撮影による被ばくを少しでも低線量にすることで、患者さんへの負担を少しでも軽減したい。また歯科医師、医師やレントゲン技師の皆様にも安心感を持って、診療に携わっていただけるようにしたいと願っています。
※SOLIO XZⅡ Iモード/Dモードでは弊社旧機種との比較で、約68%の線量軽減が出来るようになりました。