朝日レントゲン

Cases導入事例

耳鼻科用・アーム型X線CT診断装置
「AUGE SOLIO CBCT for ENT」導入事例

安元耳鼻咽喉科クリニック様

高橋 健一先生

院長紹介

高橋 健一(たかはし けんいち)先生

昭和59年 福岡大学医学部卒業
福岡大学病院耳鼻咽喉科勤務
昭和60年 国立福岡中央病院耳鼻咽喉科勤務
昭和61年 筑前山田赤十字病院耳鼻咽喉科勤務
昭和63年 福岡大学病院耳鼻咽喉科勤務
平成元年 松田耳鼻咽喉科病院勤務
平成3年 福岡大学病院耳鼻咽喉科勤務
平成4年 国立病院九州がんセンター頭頸科勤務
平成6年 松田耳鼻咽喉科病院勤務
平成24年 開業
昭和61年 筑前山田赤十字病院耳鼻咽喉科勤務
所属学会

日本耳鼻咽喉科学会専門医

導入製品

AUGE SOLIO CBCT for ENT

一台でコーンビーム方式のCT撮影と、一般撮影を行うことが可能です。

AUGE SOLIO CBCT for ENT
導入までの経緯

平成27年1月 CTの導入を検討
平成27年4月 当社ショールームにて見学・導入を決定
令和27年7月 導入

耳鼻科用・アーム型X線CT診断装置 AUGE SOLIO CBCT for ENTをご導入、ご使用いただいております安元先生に、
耳鼻咽喉科でのCT導入に至る経緯と、導入後の感想についてお話を伺いました。

CTを導入されようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?

以前の勤務先や大学で医科用CTを使っていました。大学では放射線科のドクターと一緒に耳鼻科のCT読影を行い、
以前の勤務先である松田病院でもCTの読影を行っていましたから、その有用性は分かっていました。
開業しても、いつかはCTを導入したいとずっと思っていました。
開業して5年くらいで導入したいと考えていましたが、耳鼻科専用のCBCT装置を知り、
開業後3年目で導入することが出来ました。

選定の際、装置のスペックや機能以外についても比較検討されましたか?

やはりメンテナンスプランです。医科用CTに比べてランニングコストが全然違います。
座って撮影するタイプのCTですと車いすの患者さんの撮影準備が大変ですが、AUGE SOLIO CBCT for ENTであれば立位/座位での撮影が可能で、車イスの患者さんでもそのまま撮影が可能である点が良かったです。
画質も良かったですし、担当者の熱意を感じました。

導入時に気になった点などはありましたか?

特に気になるところはありませんでした。当医院で使用している処方箋ソフトを自作するなど、コンピュータ関係に抵抗もありません。
デジタル画像情報ソフトウェア NEOPREMIUMも使いやすいです。
また、普段使っているコンピューターがMacなのですが、OsiriXにCTデータを転送できるようにしてもらいましたので、特に気になる点はありませんでした。

実際に導入されて、どのような症例にご活用されていますでしょうか?

もっとも活用しているのは副鼻腔炎の症例で、手術が必要かどうかの判断に役立っています。
めったにないですが上顎洞癌が疑われる症例についてもCTは有用です。その他には、外傷、骨折の診断などにも活用しています。

上顎洞炎でも、その症状が歯に由来する歯性上顎洞炎(※1)かどうかの診断も可能です。

歯科医院を受診し、上顎洞炎の症状ということで鼻が原因と疑われるという診断を受けて、当医院を受診された患者さんに対してCT撮影を行うと、鼻自体はあまり悪い状態でなく、歯性上顎洞炎であったというケースがあります。

左上顎洞の歯性上顎洞炎の症例(※1)

CT撮影を行い、その画像を見せながら説明すれば納得していただけるのですが、CTが無く、言葉だけで患者さんに歯性上顎洞炎であることを説明して納得してもらうのは非常に難しいことです。
歯科医院で鼻が悪いと言われ、耳鼻科に来たら、今度は鼻ではなく歯が原因です、と患者さんに伝えて納得してもらうことは簡単ではありません。
CTの画像を見せながら説明することで、納得していただくための説得力が大変違います。

納得していただいた上で、CTデータが入ったCD-Rを患者さんに渡し、もう一度歯科医院への受診を勧めることで、適切な治療を受けていただくことが可能です。

痛みだけがあり、副鼻腔炎がないという三叉神経痛のような症例もあります。
そのケースでも、先ほどの歯性上顎洞炎のケースと同じように、他医院で副鼻腔炎ではないかと診断され、当医院を受診された患者さんに、副鼻腔炎は無いと伝えて納得してもらうことは簡単ではありません。
そういったケースでも、CT画像を見せれば副鼻腔炎が無いということがはっきりと言えますから、その点はとても有用です。

副鼻腔炎等で手術が必要な場合には、手術が可能な病院への紹介を行っています。
その場合でも、CTの画像を見せて、副鼻腔の状態を見せながら説明をすることで、手術が必要であることを納得してもらうことができます。

副鼻腔炎が無いことをきちんと説明できるというのは大きいです。
骨折が疑われるケースでも、CTで確認すれば、骨折が無いとはっきりと示すことができます。

患者さんに納得してもらえるという点はCTの大きなメリットです。説得材料としてCTの画像は非常に力を発揮します。
これまでは同じように納得してもらおうとすると口頭で時間をかけて丁寧に説明するしかありませんでした。
医師側も自信を持って病状が無いと言いきることができなければ、患者さんは納得しません。
CTの画像があれば自信を持って説明することができますから、無いとはっきりと言うことが出来ます。

導入して良かった点はなんでしょうか?

一ヶ月で20名ほどの撮影を行っていますが、診断の質の向上や患者さんの満足度は上がっていると思います。

また、CTが自医院にあることで安心感を持つことができます。
撮影するかどうかは別として、病状が悪化した際にはいつでも撮影が行えるので、患者さんに対しても、この治療で良くならなければCT撮影を行いましょうという提案が可能です。

医科用CTと比較すると、立ち上がりやセッティングに係る時間も早いです。
昔は1人撮影するのに1時間かかるというようなこともありました。
AUGE SOLIO CBCT for ENTならば撮影時間が17秒と早いので、患者さんへの負担も少なくて済みます。
ソフトウェアのバージョンアップでソフトと装置の立ち上がりも早くなりました。
1人目の撮影でもすぐに準備ができて助かっています。

先生の今後の展望を教えてください。

自分の医院にCTを導入することが一つの夢でしたが、それが早々に叶ってしまいました。今後も、CTとファイバースコープを使って、より質の高い診断と、その後の治療の適切な振り分けを行いたいと思っています。

最初に適切な診断を行うことができれば、原因が分からないままにとりあえずの処置を行って経過観察を行うというようなことが必要なくなり、患者さんの負担も少なくなります。
患者さんには早く良くなってほしいという思いがありますので、そのために早期に的確な診断を行うこと、早期に適切な治療を行うことが必要です。
早期に的確な診断を行うのにAUGE SOLIO CBCT for ENTは非常に役立っています。

本日は、貴重なお話をどうもありがとうございました。


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