朝日レントゲン

Cases導入事例

「Ceramill DNA GENERATION」導入事例

たかはし歯科医院様

高橋 健一先生

院長紹介

高橋 健一(たかはし けんいち)先生

平成5年4月 日本歯科大学新潟生命歯学部卒業
倉沢歯科医院勤務
平成6年8月 先代であるお父上のご逝去により院長継承
平成31年4月 歯科技工士免許取得

所属学会・スタディグループ

日本口腔インプラント学会/日本歯科医療管理学会/アンチエイジング歯科学会/日本顎咬合学会/日本レーザー歯学会/日本歯科審美会/日本臨床腎移植学会/日本病巣疾病研究/ALD世界レーザー歯科学会認定指導医/サプリメントアドバイザー/スタディグループ 健奉塾 塾長

導入製品

インハウスCAD/CAMシステム 「Ceramill DNA GENERATION」

Ceramillは、高い操作性で短時間に高精度な補綴物を作製することが可能な、AMANNGIRRBACH(アマンギルバッハ)社のオールインハウスCAD/CAMシステムです。
そのコンセプトを受け継ぎ、多様な歯科材料の特性・加工条件に的確に適合するAMANNGIRRBACH社製品の特長ともいえる加工精度、スピード、CAMプロセスの性能を最大限に引き出した最新の製品シリーズが「Ceramill DNA GENERATION」です。

Ceramill DNA GENERATION
導入までの経緯

平成30年2月末頃 CAD/CAM導入を検討
平成30年7月頃 当社営業担当者から案内
令和元年9月 「Ceramill Motion2」、「Ceramill Map 600」、「Ceramill Therm3」、「TRIOS 3」を導入

インハウスCAD/CAMシステム「Ceramill DNA GENERATION」をご使用いただいております、たかはし歯科医院 高橋院長、歯科技工士の大内さんに、CAD/CAM導入に至った経緯と導入後の感想についてお話を伺いました。

CAD/CAMを導入されようと思われたきっかけは何だったのでしょうか?
高橋院長: もともとCAD/CAMにはもうずっと前から興味があって、いつかは導入しようと思っていました。
今から20年ほど前に学会でアメリカを訪れた際、アメリカではすでに、どんどん白い歯に変えていくということを行っていました。
その時に「日本は、銀歯しかないのか」と少し馬鹿にされたりもしましたね。
海外の先生がCAD/CAMを使って、たった一日で形成からセットまでを行っているのを見て驚愕しました。それはアメリカでは珍しいものではなくなっていました。しかし、適合はあまり良いものではなく、私の求める精度ではありませんでした。そこで私はCAD/CAM技術はもう少し精度がよくなれば日本にも流行が来ると思ったのがきっかけです。

Ceramill DNA GENERATIONを選定されたポイントは何だったのでしょうか?
高橋院長: 身近な技工士の中で、Ceramillの人気が高かったことが導入しようと思った一番の理由です。
私は、CAD/CAMは技工士が使うツールだと考えています。
アメリカで見たシステムのコンセプトは“歯科医師が自分で作る”というものでしたが、私は技工士に補綴物を作ってもらったほうが、より精度の高いものを作ることができ、患者さんにも満足されると考えているので、技工士目線で見て扱いやすいという点がポイントとなりました。
各社のCAD/CAMを見てきましたがCeramillは形態を細かく再現できるなどのマニアックな一面もあり、そこが技工士受けしているポイントだと感じています。
Ceramillを導入されて、良かったポイントを教えて下さい。

高橋院長: 昔、アメリカでみたものと比べ適合が格段に良くなっていると感じました。
当院では、CAD/CAMは今回が初めての導入だったため前例がなく、納期も余裕をもって2週間ほど取っているため、私には時間的な変化はまだ感じられません。
また、稼働音が想像より静かでした。
ただ、機械が大きく、場所をとるのでスペースの確保は必須だと思います。

導入後、患者さんの反応はどうですか?
高橋院長: 一番反応が大きかったのはTRIOS(口腔内スキャナー)でのデジタルスキャンを導入してからです。導入当初は石膏模型をスキャンしてCeramillで製作していたので特に反応はありませんでした。
TRIOSの場合、気泡が入るなどの失敗はなく、患者さんからの受けがとても良いです。今は、アナログ印象よりもデジタル印象のほうが人気があり、「こういう機械を待っていた」という感じで、体験した患者さんはとても感激してくれます。
私は、年に一度必ず新しい装置を導入して、常に最先端の治療をしていることを患者さんにアピールしていますが、TRIOSで印象をとることは今まで導入した装置の中で一番反響が大きかったと思います。

歯科技工士の大内様にもお話を伺いました。

新卒でたかはし歯科医院に就職されたと伺いましたが、CAD/CAM技工に対して、どういう印象をお持ちでしたか?

大内技工士: もともとアナログな作業が好きで、パソコン操作に苦手意識もあったため、CAD/CAM技工は自分に向いていていないと感じていました。
しかし、技工士学校で学んでいくうちに、CAD/CAM技工は必ず身に着けるべきスキルで、これからの技工で避けては通れない道だと気付き、それならば早めに学びたいという思いがありました。
実際に導入した日から苦手を克服するつもりで、毎日一回は症例が出ない日でもソフトを使っていました。そのおかげか1週間程で教えてもらった作業も出来るようになり、すぐに操作には慣れました。
パソコン操作が苦手でしたが、Ceramillのシステムは作業工程が細かく分かれていて順番に進んでいくので操作もしやすく苦手意識もなくなりました。

このポイントは大変だったなといったようなことはありますか?
大内技工士: Ceramill導入当時、臨床経験が少なかった私には、院内技工士の先輩が産休をとっていることもあり、この大きな機械を一人で扱えるのだろうかという不安がありました。
導入してすぐは分からないことも多々ありましたが、朝日レントゲン工業さんのサポート体制がしっかりしていて、理解するまで丁寧に教えていただけたので心強かったです。
サポートもあり、操作を覚えるのは簡単でしたが、自分が理想としている形態を表現することに時間がかかってしまいます。
導入後、どのような変化がありましたか?
大内技工士: CeramillシステムとTRIOSの連携により、デジタル印象のデータをそのままシステム上で読み込み、補綴物を製作することが急増しました。導入してから半年で石膏模型の量は半分ほどになり、TRIOSのデータを読み取って作業する場合、模型作りをすることなく形態のデザインに移れるので、以前よりかなり時間短縮になりました。
そのため、普段の技工物にひと手間を加える余裕が生まれました。

また、導入してから作業効率やクオリティーは明らかに上がりました。1日にこなせる量はすでに5割ほど増えています。仕事に慣れてきたのもありますが、デジタル化によって模型製作やマウントなどの少しの手間が省略されたことが大きいです。
さらに、データのみで製作するため、今まで生じやすかった印象材の変形等のリスクはなく、製作した補綴物の適合はとても良いです。ロングスパンのケースになってくると適合の良さがアナログの時よりも大幅に良くなり、ミスも減りました。
私自身、技術は未熟なところもありますが、デザインの面においても、歯牙の形態がインストールされているため、新人の私でも形態のバランスがとれた理想的な補綴物が短時間で製作できるようになりました。

Ceramillのおすすめ活用方法やテクニックなどはありますか?

大内技工士: 活用方法やテクニックは模索中ですが、Ceramillが使用できるのはセラミック、CAD/CAM冠だけでなく、ワックスパターンやプロビジョナルクラウン、印象模型、さらにはインプラントの上部構造なども応用することができ、これにより臨床の幅が広がると思います。
適合に関しては、バーの消耗が気になってきた場合には、メーカー推奨の使用期限を参考にしながら、CAD/CAM冠であればセメントスペースを0.005㎜単位で広げることで、消耗や材料による適合の変化をカバーしています。

それでは最後に、CAD/CAMの導入を検討されている方にアドバイスをお願いします。

高橋院長: 機能面はもちろんのこと、導入後にすぐ使いこなすのは難しいと思うので、使いこなせるまで教えてもらうことが大切だと思います。
つまり、メーカーのサポートなど、身近に教えることのできる人がいるということが重要です。
特に年配の先生方は使いこなせないと不安かもしれませんが、Ceramillはパソコンができれば問題ないと思います。逆に若い先生は比較的機械操作が得意な先生が多いと思うので、あまり心配ないと思います。
また、安い買い物ではないので導入を検討していても手を出しにくいと考えている方もいるかもしれません。そんな方たちには是非、”ものづくり補助金”などの融資を調べてみることをお勧めします。融資にもさまざまな種類があるので、調べてみる価値はあると思います。

本日は、貴重なお話をどうもありがとうございました。


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